相続税は課されるのは、どのようなものに対してでしょうか?

相続や遺贈により取得した財産・相続や遺贈により取得したとみなされる財産等に対して、相続税は課されます。

1.本来の相続財産
本来の相続財産とは、本来の相続や遺贈という形で取得した財産で、金銭に見積もることができる経済的価値のある全てのものをいいます。
具体的には、被相続人が死亡時に所有していた土地(借地権を含みます)・家屋等の不動産、有価証券(自社株式を含みます)、預貯金その他経済的価値を有する全てものが、本来の相続財産に該当します。

2.みなし相続財産
みなし相続財産とは、民法上の相続財産ではありませんが、実質的には相続や遺贈により財産を取得したのと同様な経済的効果があると認められ、課税の公平を図るためにその受けた利益等を相続や遺贈により取得したものとみなして、相続税法の定めによって相続税がかかるものをいいます。
具体例として、生命保険金(ただし、一定の金額は非課税)、退職金・功労金(ただし、一定の金額は非課税)、生命保険契約に関する権利、定期金の受給に関する権利、保証期間付定期金に関する権利、契約に基づかない定期金に関する権利が挙げられます。

3.相続開始前3年以内に被相続人から贈与を受けた財産
被相続人から相続開始前3年以内に贈与を受けた財産は、相続税の課税対象になります。この場合、財産の価額は、贈与時の評価額であり、相続時の評価額ではないことに留意する必要があります。
相続税と贈与税の二重課税を避けるため、課税された贈与税は「贈与税額控除」として相続税額から控除されます。ただし、贈与税額控除が算出された相続税額より多い場合でも、贈与税は還付されません。
ちなみに、相続開始前3年以内とは、相続開始の日からさかのぼって3年目の応当日~その相続開始の日の期間をいいます。例えば、相続開始の日が平成23年5月8日なら、平成20年5月8日~平成23年5月8日の間です。
また、相続開始前3年以内に被相続人からその配偶者(贈与時点で被相続人との婚姻期間が20年以上である者に限ります)が贈与により取得した居住用不動産又は金銭で、特定贈与財産に該当するものについては、その価額を相続税の課税価格に加算しません。
特定贈与財産とは、次のいずれかに該当するものをいいます。
・相続開始の年の前年以前に贈与により取得した財産で、贈与税の配偶者控除の適用を受けたもののうちその控除額に該当する部分
・その配偶者が被相続人からの贈与について贈与税の配偶者控除の適用を受けたことがない者である場合において、相続開始の年に贈与により取得した財産のうち、その財産について贈与税の配偶者控除の適用があるものとした場合に、その控除額として控除されることとなる金額に相当する部分

4.相続時精算課税制度の贈与財産
相続時精算課税制度を選択適用した場合の贈与財産は、相続税の対象になります。
すなわち、子は親からの相続時に、それまでの贈与財産と相続財産を合算して計算した相続税額から、既に支払った相続時精算課税制度に係る贈与税相当額を控除します。相続税額から控除しきれない場合は、その控除しきれない贈与税相当額の還付を受けられます。
なお、相続財産と合算する贈与財産の価額は、贈与時の時価となります。